免疫介在性溶血性貧血のワンちゃん
2022.01.17
少し前から、元気がない、食欲がないとの事で、
サルーキのワンちゃんが来院しました。
熱が高く、色々と検査を行ったところ、免疫介在性の溶血性貧血でした。
以前も症例コラムで登場した事のある病気ですが、自分の免疫で血液中の赤血球
を壊してしまい、貧血になる病気です。
血液が壊れ、黄疸が出ているので、
血液の色もこんな感じの黄色になってます。↓
(血液を血球成分と液体成分に分けたものになりますが、通常は液体成分が透明です)
治療は、通常ステロイドを使いますが、大型犬はステロイドの副作用が出やすいため、
他の免疫抑制剤も使います。
ステロイドや、免疫抑制剤は効果が出るのに、時間がかかり、
効果が出る前に貧血がどんどん進行してしまう場合には、輸血や他の薬を使用します。
以前の症例コラムのワンちゃんは、ステロイドで何とかなりましたが、
今回は貧血の進行が早かったため、「免疫グロブリン製剤」というものを使用し、
何とか回復してきました!
「免疫グロブリン製剤」は、使うチャンスも少なく、高価なので中々在庫している病院も少ないのですが、今回は体重も大きいので、なんと5本も必要でした。当院にも在庫がなく、いつも届けてくれる製薬会社のところには、
1本しかない。
製薬会社の方が、愛知県から5本を次の日に届けてくださり、本当にありがたかったです。
すぐ必要な薬をすぐに届けてくれるという製薬会社さんに、本当に感謝でいっぱいです。
貧血は改善してきており、ステロイドも減量することができております。
ステロイドの影響で、ちょっと下痢ぎみですが、徐々に回復してきています。
■お問い合わせ
目黒区 l 碑文谷 l 動物病院 l アビス動物病院
東京都目黒区碑文谷2-10-21
03-6451-0801
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