猫ちゃんのヘルペスウイルス感染症[2025.12.03]
目の症状やくしゃみが続くときは要注意
「目がしょぼしょぼする」「くしゃみが止まらない」「目やにが多い」
そんな“猫風邪っぽい症状”を見たことはありませんか?
その中には、猫のヘルペスウイルスが関わっているケースがあります。
今回は、猫ちゃんにとってとても身近な感染症のひとつである「ヘルペスウイルス」について、飼い主さん向けにわかりやすく解説します。
ヘルペスウイルスってどんなウイルス?
・人にもヘルペスウイルスはありますが、猫と人では種類が違うため互いにうつることはありません。
・猫のヘルペスウイルスは、主に目・鼻・のどに症状を引き起こします。
・そのため「猫ウイルス性鼻気管炎」「猫風邪」と呼ばれることもあります。
✔ 一度感染すると体内に潜伏する
ヘルペスウイルスは、症状が治っても体の中にウイルスが残ります。
ストレス・体力低下・季節の変わり目などで免疫力が落ちると、潜んでいたウイルスが再び活性化して再発することがあります。
✔ どんなときにうつる?
・感染猫のくしゃみ・よだれ・目やに・鼻水
・グルーミングや直接の接触
・共同生活(多頭飼育・ペットショップ・保護猫施設など)
・妊娠中の母猫→胎盤を通じて子猫へ感染することも
ヘルペスウイルスは感染力が強いため、同居猫の間で広がりやすいのが特徴です。
どんな症状が出るの?
猫のヘルペスウイルスで最も多いのは、目の症状と呼吸器の症状です。
🔍 よく見られる症状
・目やに(透明→細菌が重なると黄緑色に)
・結膜炎
・角膜炎
・角膜潰瘍(黒目の表面に傷ができる)
・くしゃみ、鼻水
・発熱・食欲低下
🔍 重症化すると…
特に子猫では、症状が強く出やすく、以下のような状態になることもあります。
・眼球癒着(まぶたや瞬膜と角膜がくっついてしまう)
・角膜黒色壊死症(角膜の一部が黒く壊死する)
・好酸球性角結膜炎
さらに重症化すると、肺炎や全身のウイルス感染を起こし、命に関わるケースもあります。
診断方法
結膜や角膜、口の粘膜を拭って PCR検査やウイルス分離検査を行うことで確定できます。
ただし、検査の費用・日数・解釈の難しさから、
症状や経過をもとにヘルペスウイルスと判断して治療を始めることが多いです。
治療方法
主な治療は、症状を抑えながら回復を助けることです。
✔ 目や鼻の症状に対する治療
・抗ウイルス薬(点眼・内服)
・二次感染を防ぐ抗生物質
・目に傷(角膜潰瘍)がある場合は、頻回の点眼治療が必要
✔ 全身症状があるとき
・食欲がない
・脱水している
・元気がない
こうした場合には、点滴治療や入院が必要になることもあります。
おうちでできる予防・ケア
✔ ① 手洗い・衛生管理
ヘルペスウイルスはアルコール消毒や家庭用洗剤で不活化可能です。
外で猫を触った後は必ず手洗いを。
✔ ② 多頭飼育の場合
完全隔離は難しく、手や衣類を介してうつることもあります。
そのため、ワクチン接種がとても大切です。
✔ ③ ワクチンは感染猫でも重要
すでに一度感染したことがある猫ちゃんでもワクチンは役立ちます。
・再発したときの症状が軽くなる
・他の猫へうつすウイルス量が減る
✔ ④ 早めの対処がカギ
再発しやすいウイルスなので、
「いつもと違う」「目が赤い」「くしゃみが増えた」といった軽い症状のうちに受診することで、重症化を防ぎやすくなります。
おわりに
くしゃみ、鼻水、目やにが続くとき、
「ちょっと風邪っぽいだけかな?」と思いがちですが、ヘルペスウイルスが関係していることがあります。
特に季節の変わり目やストレスがかかったときに症状が出やすい子もいます。
気になる変化があれば、いつでもご相談くださいね。










































