PAGE TOP

症例コラム
症例コラム

咳で受診されたプードルさん

2025.04.01

いつも当院をご利用いただいている10歳のプードルの男の子のお話です。

もともと気管支炎をお持ちで、定期的に治療を受けていました。しかし最近、咳が増えてきたとのことで来院されました。

診察の結果、心臓に雑音が認められたため、心臓病の精査を行ったところ、「僧帽弁閉鎖不全症」と診断されました。この病気は、心臓の弁がうまく閉じなくなり、血液が逆流することで心臓が大きくなります。。今回は、心臓病が原因で咳が出ていたため、心臓病のお薬を処方したところ、咳は落ち着きました。

しかし、後日再び咳が増えたとのことで来院されました。再度検査を行ったところ、今回は気管支の炎症が原因であることがわかりました。実は、今回のように僧帽弁閉鎖不全症が多い犬種は、「気管支軟化症」という病気も併発することが少なくありません。気管支軟化症は、気管支が弱くなり、呼吸をするたびに潰れてしまう病気で、その症状も咳として現れます。

今回は、心臓病と気管支の炎症という二つの病気があったため、咳の症状が複雑になっていたのです。それぞれの病気に合わせた治療を行った結果、プードルさんの咳は大幅に改善し、とても楽になった様子でした。

今回の症例からわかるように、咳の原因は一つとは限りません。特に小型犬や高齢犬の場合、複数の病気が隠れていることがあります。飼い主様が「いつもの咳だから」と自己判断せず、少しでも異変を感じたら、早めにご相談ください!!

当院では、丁寧な診察と必要な検査を行い、それぞれのワンちゃん、ネコちゃんに合わせた最適な治療を提供しています。ご心配なことがあれば、いつでもお気軽にご相談ください。

« »

同じ病名の記事

  • 循環器(心臓病など)のお話
    (心臓病など)

    近年、獣医療の発展により動物の寿命ものび、それに伴い心臓疾患も増加傾向にあります。
    初期の心臓病では、症状がないことも多く、身体検査にて初めて心臓病の存在が疑われることがありますので、定期的な診察をお勧めしております。また、ワンちゃんやネコちゃん...

    つづきを読む

  • 腫瘍科(がん)のお話
    (がん)

    近年、ワンちゃん・ネコちゃんの腫瘍の病気が増えてきています。動物の世界でも平均寿命が延びてきていて、高齢化により腫瘍ができる可能性が増えていることが、一番の理由と考えられています。 また、獣医療の進歩や、飼い主様の健康管理や病気予防の意識の高まりに...

    つづきを読む

Instagram

飼い主さまの声

目黒区の飼い主さまより

うちのレオは、食も細く、低血糖で...

目黒区の飼い主さまより

初めて犬を飼う私たち家族は、予防接種や...

目黒区の飼い主さまより

先代猫から、かれこれ7年、ずっと掛かり付け...

目黒区の飼い主さまより

先生が納得するまで親切に説明をして下さって...

目黒区の飼い主さまより

数年前のお正月に、何の前触れもない突然の血尿。...

目黒区の飼い主さまより

院内は白を基調にされていて、広いスペースもあり...

目黒区の飼い主さまより

アビス動物病院さんで月に一度のトリミングをお願いし...

目黒区 糟谷さまより

初めてお世話になった時の印象は、「説明が丁寧で細や...

目黒区 黒岩さまより

てんかんと首のヘルニアでとてもお世話になっています...

目黒区 小山さまより

以前飼っていた犬を看取っていただいたのが...

世田谷区 鈴木さまより

目黒通り沿いというアクセスが良い環境ながら、院内は...

目黒区 新井さまより

クリニック内は白を基調とし非常に清潔な空間で...

世田谷区上馬 寺田さまより

アビス動物病院さんは、いつも清潔でキレイなところが...

目黒区碑文谷 稲葉さまより

以前飼っていた犬が病気になった時、他の病院では...