犬の異物誤食とは?[2026.01.13]
誤って飲み込んだときの症状・対処・治療をわかりやすく解説
犬がおもちゃ・布・ビニール・骨・石・人の食べ物などを誤って飲み込んでしまうことを「異物誤食(いぶつごしょく)」と呼びます。
異物誤食は動物病院でよくみられるトラブルのひとつで、異物の種類や状況によって対応が大きく変わるため、正確な判断が重要になります。
この記事では、犬の異物誤食について、飼い主さんが知っておきたいポイントをまとめて解説します。
犬の異物誤食はどんな問題を起こす?
犬が異物を飲み込むと、
- 胃や腸の中で詰まる
- 消化管を傷つける
- 腸が引きつれたり、ねじれたりする
といったトラブルが起こる可能性があります。
特に注意が必要なのは、
ひも・タオル・靴下・ストッキングなどの細長い異物です。
これらは腸の中で引っ張られることで、腸閉塞や腸穿孔(腸に穴があく状態)につながることがあります。
誤食しやすいものの例
犬が誤って飲み込んでしまいやすいものには、次のようなものがあります。
・靴下、下着、タオル
・ひも、リボン、糸
・プラスチック片、ビニール
・おもちゃの破片
・骨、トウモロコシの芯
・石、砂利
・電池(特にボタン電池)
金属や骨など一部の異物はレントゲン検査で確認しやすい一方、
布やビニールなどは画像検査では分かりにくい場合もあります。
こんな症状がみられることがあります
異物を飲み込んだあと、次のような症状がみられることがあります。
・吐く、吐こうとする
・食欲が落ちる
・元気がなくなる
・お腹を気にする、丸くなる
・よだれが増える
・便が出にくい、下痢や血便
・口の中をしきりに気にする
症状の出方は異物の種類や大きさ、場所によってさまざまで、
すぐに症状が出る場合もあれば、時間が経ってから変化が現れることもあります。
動物病院での診断
異物誤食が疑われる場合、動物病院では
・いつ頃、何を、どの程度飲み込んだ可能性があるか
・身体検査
・レントゲン検査
・超音波検査
などを組み合わせて評価します。
特に、飲み込んでからの経過時間や異物の性状は、
治療方針を決めるうえで非常に重要な情報になります。
異物誤食の治療方法
治療方法は、異物の種類・大きさ・形状・存在部位・症状によって判断されます。
催吐(吐かせる処置)
飲み込んでからあまり時間が経っておらず、
かつ安全性が確認できる異物の場合には、吐かせる処置を行うことがあります。
ただし、
・尖ったもの
・細長いもの
・電池
などでは、吐かせることで消化管を傷つけるおそれがあるため、慎重な判断が必要です。
内視鏡による摘出
異物が胃の中にあり、形状や大きさが適している場合には、
全身麻酔下で内視鏡を使って異物を取り出す方法が選択されることがあります。
体への負担を抑えられる点が利点です。
手術による摘出
・腸に詰まっている
・内視鏡での摘出が難しい
・消化管を傷つけている可能性がある
このような場合には、開腹手術が必要になります。
自然排泄を待つ場合
小さく、角がなく、腸を傷つけにくい異物の場合には、
慎重に経過を観察しながら、自然に便として排出されるのを待つ選択をすることもあります。
この場合も、体調の変化や便の状態を注意深く確認していきます。
異物誤食を防ぐためにできること
日常生活の中で、次のような工夫が予防につながります。
・犬の届く場所に誤食しやすい物を置かない
・おもちゃは壊れにくいものを選び、破損したら早めに処分する
・留守番中の環境を整える
・子犬や若い犬では特に注意する
さいごに
多くの飼い主さんは、
「何か飲み込んだかもしれない」と気づいた時点で、早めに動物病院へ連れて来てくださいます。
異物誤食は、早期に評価することで選択できる治療の幅が広がるケースも少なくありません。
少しでも気になることがあれば、状況を整理したうえで動物病院にご相談ください。










































