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犬・猫のてんかん発作について[2025.12.24]

原因・症状・治療をわかりやすく解説します

大切なワンちゃん・ネコちゃんが突然けいれんを起こしたら、飼い主さんはとても驚き、不安になると思います。
てんかん発作は決して珍しい病気ではなく、特に犬では比較的多くみられる疾患です。猫でも発症することがあります。

この記事では、犬猫のてんかん発作について、
「てんかんとは何か」「発作の種類」「原因」「治療の考え方」を、飼い主さん向けにわかりやすく解説します。

てんかん発作とは?

てんかん発作とは、脳の表面にある「大脳皮質」の神経細胞が一時的に異常な電気信号を出すことで起こる症状です。
この異常な電気活動により、けいれんや意識障害、行動の変化などが現れます。

一般的に「てんかん」という言葉は、
24時間以上の間隔をあけて2回以上、同じような発作が起こる場合に使われます。

発作の種類

全般強直間代性発作(全般性けいれん発作)

最もよくみられる発作で、「てんかん発作」と聞いて多くの方が思い浮かべるタイプです。

・急に意識がなくなり、横に倒れる
・体がピンと突っ張る
・手足をバタバタと激しく動かす(犬かきのような動き)
・よだれが出る、失禁することもある

発作中は呼びかけても反応せず、数十秒〜数分で自然におさまることが多いです。

焦点性発作(部分発作)

全身のけいれんほど目立たないため、気づかれにくい発作です。

・顔や口の周りがピクピク動く
・片側の手足だけがけいれんする
・空中を噛むような動作をする(ハエ咬み行動)
・口をくちゃくちゃする
・徘徊する、同じ場所をぐるぐる回る、落ち着きがなくなる

この焦点性発作が起きたあと、全身のけいれん発作へ移行することもあります。

てんかん発作が起こる原因

てんかん発作の原因は、大きく3つに分けられます。

特発性てんかん

・検査を行っても、明らかな原因や脳の異常が見つからないタイプ
・犬のてんかん発作で最も多い原因
・多くは生後6か月〜6歳頃に初めて発作が起こります
・一部の犬種では遺伝的な関与が疑われています

普段はとても元気で、発作のとき以外は健康そうに見えることが特徴です。

構造的てんかん(脳に原因があるタイプ)

脳そのものに病気や異常があり、それが原因で発作が起こるタイプです。

原因として考えられる病気には、

・脳炎
・脳腫瘍
・脳の奇形
・脳出血や血管障害
・頭部外傷

などがあります。
猫では、この構造的てんかんの割合が比較的高いとされています。

頭蓋外の原因(反応性発作)

発作の原因が脳の外にある場合です。
この場合は「てんかん」ではなく、反応性発作と呼ばれます。

主な原因には、

・低血糖
・肝臓や腎臓の病気
・電解質異常
・ホルモン異常
・熱中症
・中毒(薬物や毒物の摂取)

などがあります。
原因となる病気を治療することで、発作がおさまることもあります。

てんかん発作の治療について

治療方法は、発作の原因によって異なります。

・特発性てんかん
抗てんかん薬を使って、発作を抑える内科治療が中心になります。

・構造的てんかん
抗てんかん薬に加えて、原因となっている脳の病気への治療を行います。

・頭蓋外の原因による発作
原因となる病気を治療することで、発作は改善します。

治療の目的は、
発作を完全になくすことだけではなく、発作の回数や重さを減らし、安全に生活できる状態を保つことです。

抗てんかん薬を始めるタイミングについて

抗てんかん薬は、一度使い始めると、長期間(多くの場合は生涯)続けていくお薬になります。
そのため、治療を始める時期はとても重要です。

一般的には、次のような場合に治療開始を検討します。

てんかん発作が6ヵ月の間に2回以上起こっている場合

短期間に発作が続けて起こる場合
24時間以内に2回以上発作が起こる「群発発作」があるとき

発作が長く続く、または止まりにくい場合
1回の発作が5分以上続いたことがある、または回復しないまま次の発作が起こったことがあるとき

最近、発作の様子が重くなってきている場合
発作の間隔が短くなってきた、1回の発作が強く・長くなった、回復に時間がかかるようになったとき

発作のあとに異常な行動が長く続く場合
目が見えにくそうにぶつかる、徘徊する、興奮して攻撃的になるなど、ケガや事故の危険があるとき

脳に原因となる病気があると判断された場合
構造的てんかんと診断された、またはその可能性が高いとき

治療を始めるかどうかは、これらを踏まえ、
ご家族と相談しながら一頭一頭の状況に合わせて決めていきます。

発作が起きたときに備えて

発作が起きたときの様子は、今後の診断や治療の大切な情報になります。

・発作が起きた日時
・続いた時間
・発作の様子
・発作後の行動

をメモしておくことをおすすめします。
可能であれば動画の記録もとても参考になります。

さいごに

てんかん発作は、初めて目にするととてもショックな出来事ですが、
適切な検査と治療を続けることで、長年元気に生活している犬・猫はたくさんいます。

もし、

・けいれんのような動き
・急な意識消失
・行動の異常

が見られた場合は、慌てず、できるだけ早めに動物病院へご相談ください。

 

📍 アビス動物病院

東京都目黒区碑文谷2-10-21(学芸大学エリアからアクセス良好)
03-6451-0801

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