耳のにおいが気になったら[2013.06.25]
雨と蒸し暑さが本格的になってきました。 このような時期、お風呂場や台所では『カビ』が繁殖しやすい時期になると思います。
実はワンちゃん・ネコちゃんの体でも『カビ』が悪さをすることがあります。
それは『マラセチア』というカビの一種で、元々ワンちゃん・ネコちゃんの皮膚や耳の中に潜んでいます。
いつもはそこにいるだけで、特に悪さはしません。
しかし、湿気の多い時期や、動物の皮膚の抵抗力が落ちるなど、カビの繁殖に適した気候や環境が整うと、激しいかゆみや赤みを伴う炎症を引き起こします。
特に耳の中は、元々高温多湿になりやすいため、このカビが原因となる
『マラセチア性外耳炎』 が起こります。
症状は、耳の中から外側の耳介(人の耳たぶの内側に当たります)にみられ、
赤み ・ かゆみ ・ 茶色の耳垢 ・ くさいにおいがする
などの症状見られます。
悪くなると、ほかの菌が一緒に繁殖して更に炎症がひどくなったり、耳の中まではれてしまうので、耳の穴が詰まってしまいます。
治療は、抗真菌薬の入っている点耳薬を耳に入れる事で行っていきます。 順調な子だと1週間程で症状が治まりますが、ひどくなると炎症が強いため耳をさわるのも嫌がるようになり、治療が大変になることがあります。
また、治るのにも多くの時間が必要になったり、場合によっては飲み薬を使用しないといけないほど、症状が強くなることもあるのでひどくなる前に、治療をしていく事が大事です。
外耳炎がひどくなる前に、気づいていただきたいサインは
『耳のにおい』 『茶色い耳垢(みみあか)』
です。 外耳炎はマラセチア以外にも様々な原因によっておこりますが、これからの時期は特に外耳炎が起こりやすくなります。
耳をチェックした時に、いつもより変なにおいがしたり、茶色い汚れが目立つようでしたら、要注意です。
赤みやかゆみがなさそうでも、早めに病院でお耳のチェックを受けて頂くことをお勧めいたします。
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