犬の子宮蓄膿症(しきゅうちくのうしょう) 〜避妊していない女の子に多い、命に関わる病気〜[2025.11.07]
■ 子宮蓄膿症とは?
子宮の中に細菌が入り込み、膿(うみ)がたまってしまう病気です。
主に、避妊手術をしていない中齢〜高齢の女の子に多く発生します。
■ なぜ起こるの?
発情(ヒート)のたびに、体内ではホルモンバランスが大きく変化します。
その影響で子宮の環境が変わり、細菌が繁殖しやすくなることが原因と考えられています。
その結果、子宮内に細菌が増えて膿がたまり、炎症や全身状態の悪化が起こります。
■ どんな症状があるの?
初期は気づきにくいことが多く、いつもと違う様子があれば注意が必要です。
✅ よく見られるサイン
・水をよく飲む、尿の量が増える
・食欲がない
・元気がない
・なんとなくぐったりしている
・おう吐
・発熱
・お腹が膨らんでいる
・性器から膿のようなものが出る(※出ない場合もあります)
📝 膿が外に出ないタイプ(閉鎖性)は特に危険
→ 子宮内に膿がたまり続け、破裂してしまうこともあり、
緊急での治療が必要です。
■ 診断はどうやるの?
・身体検査
・血液検査(炎症の程度、腎臓のチェックなど)
・画像検査(超音波・レントゲン)
子宮が腫れているか、膿がたまっていないかを確認します。
超音波検査は特に有用で、多くの場合短時間で診断が可能です。
■ 治療は?
基本は 子宮と卵巣を取り除く手術(卵巣子宮摘出術) です。
症状が重い場合は、手術前後に点滴・抗生剤などの集中治療を行います。
✅ 手術のメリット
・子宮を完全に取り除くことで根治が期待できる
・再発しない
※状態によっては、命を守るため緊急手術が必要になることもあります。
まれに、薬で改善を目指す方法もありますが、
再発率が高い・確実性が低いため、一般的にはおすすめされません。
■ 放置するとどうなる?
・子宮が破裂し、お腹の中に膿が漏れる
・重度の腹膜炎
・腎不全
・ショック
・命の危険
「様子を見る」のは危険で、早期受診が重要です。
■ 予防するには?
避妊手術がもっとも有効な予防手段です。
発情を迎える前、または若い時期に避妊手術を行うことで
子宮蓄膿症の発生をほぼ完全に防ぐことができます。
すでに高齢で避妊していない子も、
健康状態をチェックした上で避妊を検討することがあります。
まずは動物病院へご相談ください。
■ まとめ
・子宮蓄膿症は 避妊していない女の子に多い、命に関わる病気
・「水をよく飲む」「元気がない」「膿が出る」などがサイン
・診断には血液検査・超音波が有用
・治療は手術が基本、早期治療で救命率が高まる
・避妊手術が最も確実な予防法
「最近なんだか元気がない」と感じたら、
大事に至る前に、早めに動物病院へご相談ください。
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