🐶 犬の会陰ヘルニアとは?心臓病を抱える高齢犬の手術と治療の流れ
2025.04.15
はじめに
「おしりが腫れてきた気がする」
「最近、うんちのときにすごくいきんでいる」
そんな症状が見られる場合、会陰ヘルニアという病気かもしれません。
今回は、当院で診察・手術を行った、
11歳のヨークシャテリアさんの症例をご紹介します。
このワンちゃんは、会陰ヘルニアだけでなく心臓病(僧帽弁閉鎖不全症)も併発しており、
手術を行うには慎重な判断が必要なケースでした。
こんな症状で来院されました
ご来院時、飼い主さまから「左側のおしりが腫れている」「便が出にくそう」とのご相談がありました。
診察の結果、「会陰ヘルニア」と診断。
さらに聴診で心雑音も確認され、検査の結果、**僧帽弁閉鎖不全症(心臓病)**もあることが分かりました。
会陰ヘルニアってどんな病気?
会陰ヘルニアとは、肛門の周囲にある筋肉が弱くなり、お腹の中の臓器(直腸や膀胱など)が本来の位置からはみ出してしまう病気です。
中高齢の未去勢のオス犬に多く見られるのが特徴です。
放っておくと、腸や膀胱が圧迫されて命に関わる事態になることもあります。
手術前に心臓の治療を優先しました
会陰ヘルニアの根本的な治療は手術ですが、今回は心臓病を抱える高齢犬のため、
すぐに麻酔・手術は行わず、まずは心臓の状態を安定させることからスタートしました。
アビス動物病院では、循環器学会認定医が在籍しており、
心臓の状態をきちんと管理したうえで、無理のない治療計画を立てていきます。
手術の実施と経過
心臓の状態が安定したことを確認してから、会陰ヘルニアの整復手術を実施しました。
術中もモニターで状態を細かく管理し、無事に手術は成功。
術後の経過も順調で、元気な様子で退院されました。
会陰ヘルニアの治療は早めの対応が大切です
- 排便時に強くいきむ
- おしりが腫れている
- うんちが出にくい
こうした症状が見られたときは、早めのご相談をおすすめします。
特に高齢のワンちゃんや、心臓病を持っている子の場合は、症状が進む前に計画的な治療を行うことが大切です。
アビス動物病院からひとこと
当院では、年間数多くの心臓病・外科手術の症例に対応しています。
心臓病があるから手術できない…とあきらめず、まずはお気軽にご相談ください。
症状や年齢、体調に合わせて、その子にとって一番安心できる治療をご提案します。

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