犬の僧帽弁閉鎖不全症|正確な診断に必要な検査とは?[2025.08.12]
はじめに
僧帽弁閉鎖不全症(MMVD)は、症状や聴診だけで診断するのではなく、複数の検査を組み合わせて正確に状態を評価します。
今回は、当院で行っている主な検査内容と、その目的についてご紹介します。
1.聴診
まずは聴診で心雑音の有無や強さを確認します。
MMVDでは特徴的な「逆流性心雑音」が聞かれることが多く、早期発見のきっかけになります。
ただし、心雑音の有無や大きさだけでは進行度は判断できないため、追加の検査が必要です。
2.胸部X線検査(レントゲン)
心臓の大きさや形、肺の状態を確認します。
心臓の拡大や肺水腫の有無を評価し、心不全の進行度を把握します。
また、呼吸器系の病気との鑑別にも役立ちます。
3.心臓超音波検査(心エコー)
心臓の動きや弁の状態、血液の流れをリアルタイムで観察できる検査です。
僧帽弁の閉まり具合や逆流の程度、心室・心房のサイズなどを詳しく評価できます。
MMVDの診断と経過観察には欠かせない検査です。
4.血圧測定
心臓病では高血圧や低血圧が併発することがあります。
血圧は腎臓や全身の血流にも影響するため、治療方針を立てるうえで重要な情報となります。
5.心電図検査(ECG)
心臓の電気的な活動を記録し、不整脈の有無や種類を調べる検査です。
MMVDでは、病気の進行や心房拡大に伴い、不整脈が現れることがあります。
特に失神やふらつきがある場合には重要な検査です。
6.血液検査
内臓の状態や電解質のバランスを確認し、治療に影響を与える可能性のある全身状態を把握します。
おわりに
MMVDの診断には、複数の検査を組み合わせることで、現在の状態や進行度を正確に把握できます。
「心雑音があると言われた」「最近咳が多い」と感じたら、早めの精密検査をおすすめします。










































