骨の腫瘍
2013.11.20
10歳のゴールデンレトリバーのワンちゃんが来院されました。
少し前から後ろ足をかばっていて、最近急に痛くなったとの事でした。
レントゲンをとってみると、、、左の太ももの骨に穴の開いたような部分が
見つかりました。
この部分を検査してみたところ、、
『骨肉腫』という骨の腫瘍でした。
骨肉腫の場合は、骨を溶かすため痛みがひどく、動物のQOL(生活の質)が著しく落ちるため、
通常、断脚(足の切断)手術が選択されます。
でも、断脚って中々決断できませんよね。。。
このワンちゃんは、日に日に足の痛みがひどくなっていったので、飼い主様には苦渋の決断だったかと思いますが、断脚手術を選択されました。
しかし、手術2日後には、3本脚で立って歩くようになり、
また、その後自分でしゃがんで排便、排尿もできるようになりました!
退院後は脚の痛みも無く、普通に散歩したり、水浴びしたりもしたそうです。
この手術の後、抗ガン剤の選択もされました。
『足をかばう』といっても色々な原因があります。骨折や、神経の病気、腫瘍、ガラスなどの異物をふんでしまった、など。
すぐ治ってしまうものもありますし、長く続くものや、よーく見たら気づきました、というものもあります。
ちなみに、レントゲン検査はすぐに行うことができ、麻酔は必要ない検査です。
何か気になる事などございましたら、お気軽にご相談ください。
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